他者も自分もいない

 

 

社会では良い意味でも悪い意味でも他者を気にすることが重要なこととされていると思う。

中学の頃によく「人の振り見て我が振り直せ」と学生指導の先生が話していたのを覚えている。

 

テレビやニュースの内容も基本は他人のことしかない。誰が誰を殺したとか、誰が不倫したとか。

そうした環境内にいると自然と他者に思考が向きがちだが、意識が広がる、いわゆるアセンション方向に意識が向くとそれらはただの「緊張」として捉えられるようになる。

 

世間の流行や友人や家族のことも気になるのであれば基本「緊張」なのだ。

その力みは自身の意識内で起こる。気にしないといけないのではないかという力み。

そしてその力みが完全になくなった時「他者」はいなくなる。

 

他者がいなくなるとはどういうことか。それは「自分」もいなくなるということである。

 

自分がいるから他者がいる。他者がいるから自分がいる。どちらも意識内での力みであり、本来の「私」という意識より歪んでいて狭く低い。