病気に甘える

病気というのは自我にとって一つのアイデンティティだ。それもかなり便利に使えるツールでもある。

 

社会的にうまくいかないときに病気のせいにできるし、人より自分は劣っている、というドラマに興じることもできる。

人を恨む口実にもできるし、人に優しくされることに活用することもできる。

 

しかしその実、病気というのはただの現象でしかない。「起こった」出来事でしかないし、マイナスもプラスもない。

 

でも社会という仮想システムを前提とした思考からみれば、とても深刻な物事に捉えられてしまう。ましてや自分=体だと誤解していてはさらに深刻さは増す。

 

そこから病気というドラマが生まれ、病気なってはいけない、病気なると不幸になる…といった思考が生まれる。

 

結局、病気を治したければまずは「病気というドラマ」から一歩引いてニュートラルな気持ちになったほうがいい。