クローン病と東洋医学

 

クローン病を患った私

 

私は18歳(2013年)の頃、クローン病という病気を発症しました。

 

 

消化器官内のほとんどが潰瘍でただれ毎日水を飲むことがやっとで、まともに生活することなど不可能でした。

「このままでは大腸を全摘出しなければならない」、と病院側から言われ大学病院に入院し、なんとか手術を免れることはできましたが1か月近く絶食し、

その後の食事もかなりの制限がかかり退院しても好きなものを食べたりすることはできませんでした。

クローン病は現代の医学ではまだ完治できる病気ではありません。基本的に8週間に1度通院し、薬を点滴で体内に入れなければなりません。

また、薬の副作用で癌になったり合併症がでる危険性もあります。退院したからといって、何も安心できるものではありませんでした。

私はなぜ自分がこんな病に陥ってしまったのか考えました。原因が分からないということもあり、遺伝的なものなのか環境的なものなのか、はたまた精神的なものなのか。

一時は親のせいにしようと思った時もありました。親の遺伝子のせいで自分はこんな体になってしまったんだと。でも、そんなことを思っても何も解決はしません、結果的に私が思い立ったのは「現代医学以外の方法で完治させよう」ということでした。

 

東洋医学との出会い

 

一般的に病院と呼ばれる場所は西洋医学を採用しています。

それとは違い、東洋医学と呼ばれるものもこの世には存在します。私は退院してから3年ほどして、ネットで兵庫県にある松本医院という診療所が、東洋医学を用いクローン病を治していると知りました。

そこに行ってみたいとは思いましたが、私が住んでいる北海道からは遠く、費用もばかになりません。母親に相談してみたところ、知り合いに漢方薬局を営んでいる人がいるのでそこに頼んでみようと言ってくれました。

 

2017年の5月、母の知り合いの漢方薬局に行き、病状について話すと、「その病気は何も難しいものじゃない、すぐに治せますよ」と当たり前のように先生はおっしゃってくれました。

そして、2種類の漢方薬、大葉を使ったものとシナモンを使ったもの(桂枝加芍薬湯)を渡され、毎日朝と夜に飲むように言われました。

大葉とシナモンはともにお腹の調子を整える作用があります。東洋医学的には、私のお腹というのは赤ちゃんのお腹と同じようなもので、弱く、覇気がありません。

2種類の漢方を用いて少しずつお腹を元気づけ、同時に食事も脂を控え、日本食をメインにしていくことにしました。

マクロビオティックを勉強し、玄米と梅干を中心とした食事を心がけ、病院から渡されていた薬はやめ、8週に1度のレミケードのみにしました。

すると、1か月もたたないうちに体調に変化が現れてきました。お腹の痛みや腸が張っている感覚がなくなり、便通も下痢ではなく普通の固形便にかわりました。

 あまりに簡単に症状が治まっていくので、私は「西洋医学は何か間違ったことをしているのではないか?」という疑問を持ちました。

 

生き物がもつ「自然治癒力

 

別に私は医学の知識を持っているわけではないですし、今の医学を愚弄する気もありませんが、クローン病に至っては現代医学は何かまとはずれなことをしているような気がしてなりませんでした。

 

しかし、病院の先生にそんなことを話せるわけがありません。とりあえず疑問を漢方薬局の先生に話してみると、「それは人間が本来持っている自然治癒力の存在を見落としているからなんだよ」と先生は笑いながらおっしゃいました。

 

 先生曰く、地球に生きている動植物には全て「自然治癒力」という自分で自身を修復する力が備わっており、人間も例外ではありません。

自然では、切り落とされた木から新しい植物が生えてきたり、動物の死骸が土の栄養となったり「循環」という形で自然治癒力を表現されています。

そして、漢方薬というのは、あくまでその自然治癒力のパワーを上げ、サポートするためのものであり、本質的な治療をしているのは自分自身なのです。

 

そういう意味では現代医学のクローン病治療というのは、むしろ自然治癒力を妨害していると考えられます。

レミケードやヒミュラなどの対抗製薬で、TnF-αの動きを制限していますが、かえってそれは自然治癒力の能力を妨害し、回復を停滞させるものでしかありません。

もちろん、病気になった初期の頃は炎症をなくすためにレミケードなどを使うべきなのかもしれませんが、その後は漢方などに治療を切り替えるべきだと私は思います。

 

この漢方治療を通して、私は少しずつ「自然治癒力」そのものについて勉強し始めるようになりました。今考えると、それは「見えない世界」を学ぶ入り口であり、その入り口のために私は病気になったのだろうと確信しています。

 

 

 

 ↓私が勉強する際に読んだ本です。

 

 

病を治す哲学――伝説的医書『黄帝内経』の驚異 (講談社+α新書)

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オールカラー版 基本としくみがよくわかる東洋医学の 教科書

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